三浦文学にふれるきっかけ

三浦綾子文学との出会い

毎日、暑い日が続きますね。5年前、2018年の夏も同じように暑かったです。
私は読書など全くしなかったのですが、ふと「本で寒い思いをすれば、少しは涼しくなるのではないか」と思いまして、冒険家の植村直己さんの本を読み始めたのです。
その冒険譚は大変面白く、何冊か読んだのを記憶しています。

翌年になり、寒い地方の本を探していて、もともと好きだった北海道地方がテーマの本のなかから出会ったのが『塩狩峠』でした。
その時点では、「確か、鉄道の人が殉職された話だっけ」ぐらいの知識しか持ち合わせておらず、三浦綾子という人の名前も「きいたことがあるようなないような」という状態でした。
読み終えまして、「こんな主人公(永野信夫)のような人がいるわけがない」、「小説にしても出来すぎ」というような、どちらかと言えば否定的な感想だったと思います。
そこで、この作者、三浦綾子作品に興味を持ち始めたのですね。

続けて読んだのは『天北原野』で「貴乃の心が清すぎ」、その次の『泥流地帯』では「拓一は真面目すぎ」なんていう第一印象だったと思います。
その次に代表作の『氷点』。これは当時の感想が残っていました。
「マジか!なんだこりゃ!こういう結末か!」だったそうです(笑)。
信夫も貴乃も拓一も陽子も、自分のまわりにそんな人はいないし、いまどきこのような人もいないだろって思いこんでいたんですけど、「いや、もしかしたらいるのかも」と思い始めました。
そして『道ありき』『愛の鬼才』『夕あり朝あり』を読むにつれ、「この世に本当にこんなに心清い人がいたのか!」と驚きました。

私はこんな人たちになることはできないけど、知っているか知っていないかで生き方が変わってきたように思います。
知り合いのおじさんは、読書家の奥様から、「本を読むようになって、話す内容や表情が変わってきた」と言われているようです。
すごいね、三浦文学www

「いま、三浦文学でおすすめの作品は?」と聞かれたら、迷わず『果て遠き…』、あれ?文字数制限のようですね。
それではこの辺で失礼いたします。

神楽岡マイ

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