氷点村文庫と巡り合った話

トピック談話室

 皆さまご存じの三浦綾子記念文学館のWEBサイト。比較的頻繁にデザインが更新されていたり、新しい情報が掲載されていたりするので定期的に見ております。今回ワタシの目に留まったのは、「出版物について」のコーナー。絶版になった作品を「電子書籍ではなく紙の本で読みたい」というワタシのようなわがままさんに応えてくれた【手から手へ~三浦綾子記念文学館復刊シリーズ】などが紹介されています。『果て遠き丘』が出た時は比較的早めに買った気がします。現在は上下巻構成で販売されていますが、最初は4巻構成だったはず。果て丘原理主義者は当然お持ちですよね?(確認)

 面白かったのは【三浦綾子文学研究シリーズ】で企画中として紹介されている『三浦綾子文学の友』『三浦綾子文学研究年鑑』。「文学研究年鑑」はなんとなく内容の想像がつくのですが、「文学の友」の内容が想像つきませんねぇ。難波さんのX(旧Twitter)によれば、「実現にはハードルが高くて」と書かれていました。でも、こうして公開して実現に向けて退路を断つ姿勢、実にイイと思います!

 さて、ここからが本題。文学研究シリーズ以上に気になったのがこちら。

 氷点村文庫キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 文学フリマへの参加の話がでたとき、MLで聞いたのかリアルで話したのか忘れてしまいましたが、難波さんが「昔、文学館で文学フリマに参加した」「そのときに『氷点村文庫』をつくった」という話を覚えておりました。その氷点村文庫がこれなんですね!しかも、「※在庫切れ(重版予定なし)」という、「くれぐれも問い合わせなどしないように」という暗黙の圧(笑)

 これを見つけて3日後。

 ポチっちゃった(∀`*ゞ)テヘッ

 令和時代のインターネットでも全く見つからず、いろいろ当たった結果、旭川の古本屋さんに在庫があるのをみつけるなり、即購入した次第。なお、『ストローブ松』はいまだに見つかりません。きっと購入した人が大事にしてるんだろうな。文学館の紹介では『ストローブ松』が第1巻第1号で、この『おだまき』は第1巻第2号と紹介されていましたが、実物では『おだまき』が第1巻第1号と印刷されていますね。すごくしっかりしたつくりの文庫本です。とてもいい紙質を使っているみたい。初めて手に取る人にとっては、どんな内容なのか気になりますよね?

 目次を見ますと、主な掲載内容は、2013年から2015年の三浦綾子作文コンクール入賞作品でした。こんなふうに紹介されるなんて、入賞者の方もうれしいでしょうね。泥流地帯作文コンクールで応募作品を文集にしていただいたとき、すごくうれしかったですもの。

 ピンボケで申し訳ないのですが、この寄稿者の豪華さよ。宮沢賢治研究をされている石本裕之さんの寄稿を読んだら、昨年見たミュージカルの場面がすぐに思い出されました。ここまででも大満足なのですが、一番の驚きはコレ↓

 マジか…。河﨑先生じゃん…((((;゚Д゚))))。この『おだまき』が出版される2年前の2014年に『颶風の王』で三浦綾子文学賞を受賞されていたんですね。『颶風の王』執筆の裏話的なことが書かれていて、大変興味深く読みました。このあと、直木賞を受賞されたのはご存じの通り。いやぁ、ここでお見かけするとは思わなかったなぁ。びっくり。

 続編がないのが残念な氷点村文庫。しかしながら、常に新しい取り組みにチャレンジする姿勢は、ワタシも見習いたいと思っています

 神楽岡マイ

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