珈琲亭ちろる~『氷点』より~

すい

皆さまこんにちわ!すいです。

今回は三浦綾子代表作「氷点」に登場する喫茶店、「珈琲亭ちろる」をご紹介したいと思います。

ご存知の方が殆どかもしれませんが、こちらのお店、作中に登場しながらも北海道旭川市に実在します。

古くからあるお店で一度は閉店したものの、建物・店名を継いで2011年にNewオープン。店の雰囲気はそのままに改装し氷点の聖地が復活した、といういきさつがあります。

そして氷点に関わらず大きな人気を得ているようで、ネットで検索すると大量にちろる情報が出てきます。

そんな中今更~…なのですが私にも思い入れがあるため少し書かせて頂ければ、と。


実は私、氷点を読みこのお店が実際に存在すると知ってから、

「もしも旭川市に行く機会があれば絶対ちろるに行きたい!」と思っていました。(関東在住民)

というのも「ちろるのパンケーキが食べたーい」という食欲に駆られたから…

「氷点ファンじゃないんかーい!」とツッコミが入りそうですが、いや、氷点は凄く好きです!!しかしパンケーキも大好きなんです…!!

皆さま、氷点にちろるが出てくるシーン、覚えていらっしゃいますか?

夏枝が美容院の帰りに入った喫茶店”ちろる”でコーヒーを飲んでいたら村井と偶然再会した、というシーンです。(「氷点」(上)より)

↓こちらは三浦綾子記念文学館の展示。

…実はそのシーンだけです。また村山に会ってしまった、という重要なシーンでもありますが。

しかしそれだけだと恐らく、ちろるへのボルテージはやや控えめに終わっていたかもしれません…

そこへ私のちろる欲に拍車をかけたのが、「三浦綾子記念文学館のオンラインガイド」でした。

それはライブ配信という形で三浦文学案内人の方々が楽しく館内を案内する、というものです。

(※現在は終了しています)

私は何度もそのオンラインガイドを見て、案内人さんが何度もちろるを話題にあげてくれていたのを覚えています。

特にパンケーキの話題を…

実を言うと私は甘いものに目が無いので、「パンケーキがあるんだ…しかもオススメなんだ…」とだんだん頭が「ちろる=パンケーキ」状態になってきて…ちろるのパンケーキへの憧れがMAXに。

氷点の聖地という理由もありますが、その時点でもはや美味しいもの目当てが8割になってました。

そして2023年ちろる訪問が叶いました!

その外観は「あ、ちろるだ!!!」と一目で分かるくらいで、文学館で見た古い写真とほぼ変わっておりません。

お店を見つけた時の感動といったらもう…。その時はもう純粋に「これが氷点に出てくるあの…!!」という思いでした。

ちなみに個人的な行き方として「旭川駅北口を出た大きな通りを真っ直ぐ進んで、井上靖の文学碑のあるちょっと前の曲がり角に入った路地」と覚えました。

これは知らなければなかなか入れないような佇まいですね。純喫茶です…

ドキドキしながら店内に入るとコーヒーの良い香り。

席につくと店員さんが真っ先に来て「パンケーキをご注文される予定はありますか?」と聞いてくれます。作るのに時間がかかるのでその配慮のようでした。勿論パンケーキ一択です。

待っている間、(ここで夏枝と村山が…ほうほう…)などと店内をじっくり見渡しました。小説内には棕櫚のかげのテーブルについたと書かれているので、恐らく観葉植物のそばの落ち着けるテーブルについたのでしょうね。今もなんとなくそれっぽ席があるなぁ~と思いつつ…

当時のおもかげ、というのがどれくらい残っているのか私には分からないのですが綾子さんが小説の中に取り入れたいと思うくらいなのだから、きっと改装前の店内も良い雰囲気だったんだろうなぁと思います。

そうこうしてるうちに、やってきたパンケーキ。

ジャジャーン!

なんと3段。笑

案内人の近藤さんの声が思い出されます…

ボリュームが凄いから気をつけてね…

本当だ…本当だ…近藤さん…愚かな私をお許しください…

と思いながらハフハフムシャムシャしていたら…ペロリ!!

あれ、食べちゃった…。。と自分でも呆然(笑)

これは凄いです。特筆すべきは食感。

フワフワ食感とかトロトロ食感とよく聞くじゃないですか。実際食べたこともあるかと。

しかしこれはフワフワを通り越してまるで食べている感じがしないのです。なのに、丁寧な甘みのパンケーキの味が口いっぱい広がるのです。だからボリューミーでも大丈夫!

「こんなの初めて食べた…!」と感動しました。

5段でも食べたいですね。素晴らしいパンケーキでした、本当にまた食べたいです。

三浦文学案内人の皆様、あの時教えて頂いてありがとうございました!!!!!!!

パンケーキの話ばかりですみません。

夏枝も飲んだであろうコーヒーも非常に美味でした。ピンボケしてしまっ汗)

「珈琲亭ちろる」のコーヒー。豆の厳選から焙煎、抽出までこだわりのあるお店なのでどれを頼んでも間違い無いかと。

どうせ行くなら一番お高いコーヒー頼むとその味わいにジーンとくるのでおすすめです…

メニューは他にも色々あるので凄く楽しみが詰まったお店となりました。オコッペソフトクリームとか…絶対美味しそう…ゴクリ

「珈琲亭ちろる」、旭川でカフェに行きたくなったら是非お越しを…

そして!

三浦綾子記念文学館の喫茶でも作品因んだスイーツや軽食、美味しいコーヒー等を頂けます!

ちろるからは徒歩で30分程ですので良い運動のあとには良いスイーツを!

三浦文学ファンであれば是非両方お楽しみあれ…★

(ちなみにその日私は文学館にも勿論行きましたが着いたのが遅く、展示を一回りしたら喫茶が閉店してしまいました…TT)

ちろるに関しては以上となります。

ここから少々余談ですが…

「続 氷点(下)」には啓造と徹が、「華」という喫茶店に入ったという描写があります。それは、旭川市の四条六丁目付近で車を降りて角から二軒目、と書かれていました。

これも実在するのかどうか…私には見つけられませんでした。もし実在するお店でしたらきっと今頃誰かが話題にしているでしょう、それが無いということは「ちろる」に対して「華」は架空の喫茶店なのでしょうね…

小説内に出てくる店、つい探してしまう…あるあるですね(?)

すい

コメント

  1. mai.kaguraoka より:

    ちろるのパンケーキ。いいなぁ。
    ふんわり感がすごく伝わってくる写真ですね。
    「わんこパンケーキ」があれば、いくらでも食べられそうに思います。
    『氷点』きっかけでちろるに行く人もいれば、逆にちろるに行った人が『氷点』を知ったというパターンも、もしかしたらあるかもしれないと思いました。

  2. sui より:

    コメントありがとうございます!
    わんこパンケーキ良いですね〜夢です。
    ちろるに行ったのがきっかけで氷点を知るパターン、素敵ですね!
    知らず知らずのうちに小説の舞台になった場所でお茶してたら運命感じるやもしれません…

タイトルとURLをコピーしました