旭川めぐみキリスト教会(三浦綾子ゆかりの地)

作品舞台の訪問記

かつて三浦夫妻の旧宅が建っていた土地にある、旭川めぐみキリスト教会におじゃましました!

三浦夫妻は、結婚して最初に住んでいた家を出ることになり、旭川市東町3丁目(現:豊岡2条4丁目)の土地を借りて、1961(昭和36)に新たに家を建てました。

当初は、家主の都合で、それまで住んでいた家から出てほしいと突然告げられ「どうしよう…」と頭を抱えた三浦夫妻でしたが、紆余曲折を経て土地も家も手に入り、さらに、三浦夫妻の手を離れたあとも、多くの人たちが神様に祈りを捧げる場所となりました*
この家で三浦綾子は『氷点』を執筆し、作家デビューを果たすこととなります。

これらのいきさつは自伝小説『この土の器をも』に詳しく書かれていますが、当時の綾子さんの文通相手だった、物理学者の木村美和子さんがわざわざ東京から赴いて、家が建つ前の土地で、
この土地で神様の栄光があらわされ、三浦夫妻を祝福してくださいますように
と真摯に祈りを捧げてくれたそうです。

また、家を建ててくれた大工の棟梁は、クリスチャンの鈴木新吉さんで、伝記小説『岩に立つ』の主人公のモデルにもなった方です。

1971(昭和46)に、再び鈴木新吉棟梁の手によって同じ町内に新居が建てられて移り住むまでの間に、『ひつじが丘』『塩狩峠』『道ありき』『続氷点』を含む10作がこの家で執筆されました。

移転と同時に、この家はイギリス人のフェニホフさんという宣教師夫妻に譲渡され、豊岡福音教会(旭川めぐみキリスト教会の前身)として、10年ほど使われることになりました。
フェニホフ夫妻もまた、この家で『塩狩峠』の英訳にあたり、三浦文学の発展に貢献されました*

1981(昭和56)に、旭川めぐみキリスト教会へと改称。
なお、最初に三浦夫妻から譲り受けた旧宅は、現在は一部を和寒に移設し、塩狩峠記念館として三浦綾子ファンを迎えています。
旧宅の移設に伴って、三浦夫妻から譲り受けた土地に、新たに今の教会を建てたそうです。
現在の教会は道路に面して建っていますが、旧宅はもう少し奥のほうに建っていたとのこと!

例によって(?)わたしはこのあたりの地区で生まれ育ち、小さい頃から数え切れないほど通った道路ですが、ここに教会があるとはまったく知りませんでした…(意識しないと気づけないものですね)
「三浦綾子ゆかりの地ということでお邪魔しました」という不躾なわたしにも、みなさんはあたたかく接してくださいました*
ありがとうございました(*^^*)

今は常任の牧師さんがご不在とのことですが、神様によって牧師さんが与えられますように、
そして、この土地で三浦夫妻から綿々と続く神様への祈りと信仰が末永く続きますように、
お祈り申し上げます*

旭川めぐみキリスト教会
旭川市豊岡2条4丁目2-13
TEL:0166-32-0325

コメント

  1. mai.kaguraoka より:

    メーリングリストで「教会を訪れるのは敷居が高い」と書いたんですけど、そりゃやっぱり宗教施設なので、教会に限らずお寺とか神社も同じように思うのです。お寺も神社も行きますけど、住職や神主さんに気軽に話しかけることってあまりなかったもので。
    が!ゑむゑむさんの記事を読んでいて、「教会はちょっと違うのかな?」って思えるようになってきました。うちのそばにもあるんだろうなぁ、教会。

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