2024.6.15 『果て遠き丘』聖地巡礼の旅 side.ゑむゑむ

作品舞台の訪問記

6/15三浦綾子のつどい@旭川市公会堂に、神楽岡マイさんと参加してまいりました!

この日のことはマイさんが別途記事にあげてくださっていますが、あまりにも楽しく かつ 充実した時間を過ごせたので、ゑむゑむサイドもここに記しておきます。
なお、先にマイさんの記事を読まれることをオススメします。ふた粒お楽しみください!


この日に臨み、中野商店さん@中頓別の「天北原野」と、小鹿さん@稚内の「流氷まんじゅう」をおみやげにセレクトしました!

天北原野はレーズン入りの焼き菓子。流氷まんじゅうはホワイトチョコ&カステラ。あんこは入ってません!

天北原野は、中頓別でしか買えない&投稿日時点(7/10)ですでに中野商店さんが閉業されてしまったというレアリティの高さにもかかわらず、運良くつどいの前にGETできたということと、
流氷まんじゅうは、地元民も大好き&オススメなおかしでぜひ食べていただきたい! ということから選びました*
直接お渡しできるマイさん&難波さん&文学館スタッフのみなさんのほか、すいさんの分も難波さんから郵送していただくつもりで大量に用意していきました!

しかし! ここで見通しの甘さが露見します…

稚内は前日まで20度を切っていたのでさほど気にしていなかったのですが、当日の旭川はなんと30度近くまで気温が上昇。
焼き菓子の天北原野はともかく、チョコでコーティングされた流氷まんじゅうは車の中でデロデロになってしまうのでは…!? と、渡す直前になって気づいたのです。

よくおみやげを渡すときって「お手荷物になってしまいますが…」と申し添えたりしますが、マイさんには「かくかくしかじかで車に置いていけないので持って歩いてください」とお願いをするハメになるという、ガチのお手荷物状態にしてしまいました。
笑って快諾してくださったマイさんは本当に優しかったです…


さてさて、当日は10時に文学館に集合するところからスタート!
2階の図書・視聴コーナーで、ちょうど『氷点2001』のDVDを見ようとしていたマイさんとおぼしき方がわたしに気づいて「ゑむゑむさんですか?」と声をかけてくださり、無事に合流できました(タイミング悪くてすみません)

まず自己紹介やその日の予定について軽くお話ししつつ、そば扇さんの開店までまだ少し時間があるし、せっかくなので一緒に展示を…ということで、河﨑秋子さんの回廊展を見ました。
わたしがまだ回廊展を見ていなかったのでそんな流れになったのですが、何も言わずとも「もうすでに三浦綾子の展示はお互いたっぷり堪能してますよね!」という暗黙の了解が快かったです笑


その後、11時の開店に間に合うように高砂台のそば扇さんへGo!
以前お店に行ったときもそうでしたが、やはり開店前にも待っている人がいるほど大盛況でした。
しかしそこはプロの綾活民(!)、10分前に到着していたので、開店と同時に席につくことができました!

以前は冷たいざるとろろそばをいただいたので、今回は温かい月見そばをチョイス!
そしてマイさんの記事にもあったとおり、今シーズン初めてのお客さんとしてかき氷をオーダー。
「そば扇さん2度目まして」らしく、前回とは違うラインナップをたっぷり堪能しました!
今回も大変美味でございました*

そして、以前存在を知らず撮りそこねていた『果て遠き丘』の原稿もバッチリ激写!

「あっここ、よく見たら『砂利マヨ』のところじゃないですか!?」「ああ! そうですねえ!」
と、あの店内で一番熱量が高かったのは我々のテーブルに違いありません。笑


そば扇さんを後にした我々は公会堂へ向かいます!
と、ここで助手席のマイさんから「ナビがさす道は信号がなくて、右折では大通に出にくいのでこっちから行ったらいいですよ」とナイスアシスト。
さすがプロの果て活民、高砂台のリサーチは前日のうちにとっくに終えていて、地形や交通事情もすでに頭に入っていたそうです!
そしてここだけではなく、マイさんには要所要所でナビゲートしていただきました。
もてなすはずの方にご厄介になるとは…しっかりしてくれ、元旭川市民(´ω`)


ロータリーを通るよう巧妙に誘導してくるナビをごまかし、必死に迂回して旭橋を通り、無事に公会堂に到着!
2022年12月に公会堂で行われたNHKの『銃口』上映会のときは車をなかなか停められず苦戦しましたが、今回はすんなり脇の駐車場(しかも無料)に停めることができました。
開場1時間前に着いたため、開演まで公会堂のロビーでゆっくりできれば…と思っていましたが、開場までは建物自体が開かないことを知り、そばの常盤公園を巡る作戦に変更。

常盤公園を巡礼する前に、まず公会堂隣の中央図書館で原典をあたりました。
ついでに、覆面調査員綾活民として中央図書館の三浦綾子作品の品ぞろえをチェック。笑
さすがは三浦綾子のおひざもとといったところか…と感心しつつ(どこから目線?)、
マイさんは、ずらっと並んだ本の列から『果て遠き丘』の背表紙だけ他の本よりほんの少し飛び出させて(ババ抜きでババを引かせようとする手法ですね)、より多くの方に手にとってもらおうと画策しておりました笑

「香也子の電話ボックス探し」の詳しい過程はマイさんの記事をご参照いただくとして、結局、それらしき公衆電話は発見できず…(;ω;)
お土産を携えたまま公会堂から時計回りに外周をぐるっと歩き、公園碑から公園の中に入って、千鳥ヶ池のほとりで木陰のベンチを見つけたので、そこで開演まで休憩することにしました。

気温的には結構高かったにもかかわらず、時おりそよそよと風が吹き抜けていたので、体感的には涼しかったです!
綿のようなものがたくさんふわふわと宙に舞っていて、マイさんに「これは何ですか?」とたずねられたのですが、やはりあれはポプラの綿毛だったそうですよ!(遅)

わたしは地元民ですが、常盤公園でのんびりするなんていつ以来だったでしょう?
幼いとき親に連れてきてもらったおぼろげな記憶や、小学生の写生会で敷地内の上川神社を描いた記憶が次々よみがえり…。
池の向こうに見える白い天文台について、マイさんからたずねられてやっと「そういえば、わたしが小さかったときはまだここに科学館があったんだっけ」と思い出したほどです。

昔から市民の暮らしを見守ってきた常磐公園は、この日も多くの市民でにぎわっていました!
ボートに乗っていた方もちらほら。
旭川を象徴するスポットの1つとして、三浦綾子が『果て遠き丘』や『泥流地帯』など、多くの作品で舞台として選んだのもうなずけます。

爽やかな池のほとりで、開場までマイさんとたくさんお話しました♩
わたしもマイさん同様、「オフ会」と名のつくイベントの参加は初めてで、初対面の方とマンツーで長時間過ごすということが、正直不安でした。
ですが、直接お話して「あっ、やっぱりあのマイさんだ!」と安心しましたし、字数や時間など、メーリスではどうしてもでてきてしまう制限にとらわれることなく、三浦綾子のこともそれ以外のこともたくさんお話できてよかったです!


さて、無事に会場に入ることができ、いよいよ「三浦綾子のつどい」本番です!

朗読劇を見るのは初めてでドキドキでした!
個人的な好みや特性の話になってしまうのですが、わたしは「読書は文字を目で読みたい」派なので、最近流行りの「オーディオブック(聴く本)」というものにもあまり興味がわかず、聴いたことがありませんでした。
なので、何度も読んだ作品とはいえ「ちゃんと耳からストーリーが入ってくるのだろうか?」と少し心配でした。

しかし、いざ始まってみると、そんな心配は吹き飛びました!
まず、堀田綾子が勤める学校の校長先生役が難波さんだったことに大興奮。笑
それから話が進み、前川さんが亡くなって、しばらくして光世さんが登場します。
前川さんと光世さんの演者さんが同じという演出がまたニクかったです…(´ω`)笑

朗読劇は一般的な劇(ミュージカルとか)に比べて大きな動きはなく、本当に「聴く劇」のようだったのですが、ほぼ声だけであそこまで聴衆の心に迫れることに感激しました!
わたしが特に感動したのが、春光台公園で前川さんが、堕落的な生活を改めない綾子さんの前で、自分の足を石で打ちつけるシーンでした。
もちろんこの箇所は文字では何回も読んでいましたが、誰かが演じているのを見聞きするのは初めてです。
綾ちゃんが自分の命を大事にしないのはぼくの信仰が薄いからだ」と、何度も何度も自分の足に石を打ちつける前川さん。
文字のセリフには載ってこない息づかいや苦悶する声など、綾子さんを目覚めさせるほど鬼気迫る前川さんの迫力に、思わず息をのみました。

また、合間にピアノとヴァイオリンの演奏があり、より物語の世界に没入することができました!
う~ん、聴覚で感じる三浦綾子の世界もいいものですね…!
誰かが演じているのを見るのも新鮮です。
小説を読んで、自分の脳内でシーンを想像するのも好きですが、想像力の限界というものがありますので…
やはりここは、NHKの朝の連ドラで『道ありき ~三浦綾子物語~』をぜひやってもらいたい…!
難波さん…どうにかなりませんかね…!?(切実)


朗読劇の他にも、オープニングでゴスペルが披露されたり、朗読劇のあとに三浦綾子のインタビュー映像が流れたり、三浦綾子の名言集(?)がスライドで流れたりと、盛りだくさんな内容で、三浦綾子ファンにとってとても楽しいひとときでした!

マイさんの記事にあった「『これは難波さんの意向が強く働いている』とゑむゑむさんが言っていた」について、なぜそう思ったかというと、

スライドショーの一発目にババーンと『ひつじが丘』のセリフが出てきたからです笑

言うまでもなく名言なので、「なぜこれ?」「なぜここで?」などの違和感などはまったくありませんでしたが、セリフを見た瞬間に、この作品を推している事務局長 兼 朗読劇の脚本家さんの柔和な微笑みが脳裏に浮かびました笑
この方とはのちほどお会いすることになります!(お忙しい中本当にありがとうございました)


つどいが終わり、マイさんがレンタカーを返却するまでの短い間に難波さんとお会いするべく、旭川駅前のホテルに入っている喫茶店に行きました。
(普段コーヒーを飲まないので、気の利いた喫茶店など知っているはずもなく、お店を決めるのにまごついてしまったことをここに反省いたします。)

我々の入店からほどなくして、校長先生役で軽くオールバックにした難波さんが登場!!
ここでやっと、それまでずっと携えていた難波さんとすいさんへのおみやげをお渡しすることができました~。
30分程度の短い時間ではありましたが、お2人と直接いろいろお話できてとても楽しかったです!!

喫茶店を出て、「マイさんはこれで綾活民全員とリアルでお会いしたんですね!」なんてしゃべりながら、マイさんを文学館に送り届けて、お別れとなりました。


マイさんにははるばる北海道までお越しいただいて、イベントの他に『果て遠き丘』の舞台地巡りにも付き合っていただきました!
現地案内人として至らない点が多々あり、「大丈夫か?」と心配になる場面も少なくなかったと思いますが、明るく朗らかなお人柄のおかげで、そして三浦綾子についてたくさんお話できたこともあり、とっても楽しく過ごすことができました!
次回は稚内で『天北原野』の文学散歩をしたいですね! ということで、他の綾活民のみなさんのお越しもお待ちしております☆

ゑむゑむ@バーズ

コメント

  1. mai.kaguraoka より:

    三浦綾子関連のイベントに参加しますと、それはそれで非常に満足感が得られますよね?
    そこは皆さん同じ気持ちだと思うのですけど、一緒に話すことでその満足感(のようなもの)がより大きくなるような気がするのです。
    そうは言っても、隣の席の人に「綾子さん、いいですよね?」とか「泥流地帯作文コンクール、今年も応募します?」なんて聞けなくて(そんな人がいればぜひお会いしたい)、その点、綾活民なら普段の投稿などからお人柄の良さがわかっているので、初対面でも安心して「砂利マヨの原稿ありましたっ!」とか「正確に調べたいので、図書館に行きましょう」なんて話ができました。

    「連続テレビ小説 道ありき」…いいですねぇ。NHKならドラマ10枠で「あたたかき日光」でもいいかもしれない。受信料払っているので、堂々と意見してみましょうかね(笑)

    神楽岡マイ

    • em.em_birds より:

      分かち合うともっと楽しい、まさにそのとおりですね! みんなで推し活する人たちの気持ちがわかりました( ・`ω・´)b
      改めて「綾活」を拾っていただいて本当に感謝です(*´ ω `*)

      「あたたかき日光」もいいですね〜!!!
      綾子で思いっきり泣きたいです(;ω;)笑

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